「うちの子だけなんじゃないか」「こんなになったのは私の育て方が悪かったから?」

お子さんが不登校になると、多くのお母さんがこんな孤独感と自己否定を抱えます。でも、数字を見ると現実はまったく違います

この記事では、文部科学省の最新データをもとに、全国・北海道・札幌の不登校の現状をお母さんに向けてわかりやすくお伝えします。数字を知るだけで、少し気持ちが楽になるかもしれません。

うちの子だけじゃない|札幌の不登校の現状と統計

この記事の目次

  1. まず知ってほしい:不登校は「特別なこと」ではない
  2. 全国の不登校の現状(2024年度・最新データ)
  3. 北海道の不登校の現状
  4. なぜ不登校は増えているのか
  5. 不登校になりやすい時期はあるのか
  6. 「学校に戻ること」だけが答えではない
  7. 札幌で使える選択肢
  8. よくある質問

まず知ってほしい:不登校は「特別なこと」ではない

最初に、最も大切なことをお伝えします。

✅ 2024年度の現実

中学生の不登校は約15人に1人。クラスに2〜3人は不登校の生徒がいる計算です。
小学生でも約44人に1人が不登校です。

「うちの子だけ」ではありません。今この瞬間も、全国で35万人以上の子どもたちが同じ状況にいます。そして、その保護者の方々も同じように悩んでいます。

不登校はもはや「珍しいこと」ではなく、誰にでも起こりうることです。まずそのことを知っていただいたうえで、数字を見ていきましょう。

不登校は特別なことではない|中学生は15人に1人

全国の不登校の現状(2024年度・最新データ)

文部科学省が2025年10月に発表した2024年度(令和6年度)の調査結果です。

出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」(2025年10月29日公表)

2024年度全国の不登校353,970人・過去最多

10年前と比べるとどうか

この数字がどれだけ大きな変化かを実感していただくために、10年前と比べてみます。

小学生の不登校が10年で5倍以上というのは驚くべき数字です。一方で、増加率は落ち着いてきており、社会全体で不登校への対応が少しずつ整ってきているとも読み取れます。

10年前と比べた不登校の増加|小学生5.5倍

北海道の不登校の現状

北海道は全国的に見ても不登校の割合が高い地域の一つです。

📊 北海道の特徴

文部科学省のデータによると、北海道の中学校は1,000人あたりの不登校生徒数が全国上位に位置しています。北海道の不登校数は少なくとも6年連続で増加を続けており、全国平均を上回る水準で推移しています。

札幌市は北海道最大の都市として、道内の不登校の相当数を占めています。都市部特有の人間関係の複雑さや、学習面・進路面でのプレッシャーも背景にあると考えられています。

「北海道だから大丈夫」ということはなく、むしろ全国の中でも不登校が起こりやすい環境にあることを知っておいてください。それは「悪いこと」ではなく、「起こりやすい環境だからこそ、対応の選択肢も整っている」ということでもあります。

北海道・札幌の不登校の現状|全国上位

なぜ不登校は増えているのか

「なんでこんなに増えているの?」と思うお母さんも多いと思います。文部科学省や研究者が挙げている主な理由をお伝えします。

1

「不登校は問題行動ではない」という認識の広まり
文部科学省が2019年に「不登校は問題行動ではない」と正式に明示したことで、無理に登校させないという選択が増えました。数が増えたのは、以前は我慢していた子どもたちが、ようやく休めるようになったとも言えます。

2

コロナ禍による生活リズムの変化
長期休校や分散登校を経験したことで、学校に行くリズムが崩れた子どもが増えました。コロナ禍以降に不登校が急増したのはこのためと言われています。

3

保護者・子どもの意識の変化
「学校だけが学びの場ではない」という認識が広まり、無理して通わせることへの疑問を持つ保護者が増えました。

4

学校環境のストレスの増加
SNSによるいじめ・人間関係の複雑化、学習内容の高度化など、子どもたちを取り巻く環境が変化しています。

つまり、不登校が増えている背景には「社会全体の変化」があります。お母さんの育て方の問題でも、お子さんの意志が弱いわけでもありません。

不登校が増えている4つの理由

不登校になりやすい時期はあるのか

データを見ると、不登校になりやすいタイミングがあることが分かります。

POINT 1

小学校から中学校への移行期

小学生の不登校割合は約2.3%ですが、中学生になると約6.8%と一気に3倍になります。「中1の壁」「中1ショック」とも呼ばれ、環境の大きな変化がきっかけになりやすい時期です。

POINT 2

中学2年生

学年別データでは中学2年生の不登校が最も多い傾向があります。人間関係が固定化し、学習内容も難しくなる時期です。

POINT 3

5月・9月・1月前後

長期休暇明け(ゴールデンウィーク・夏休み・冬休みの後)は、学校に戻りにくくなるお子さんが増えるタイミングです。

これらの時期が近い場合、「急に学校に行けなくなった」という状況になっても、決して突然のことではなく、子どもの中でずっと蓄積されていたサインであることが多いです。

不登校になりやすい時期|中1の壁・中2・長期休暇明け

「学校に戻ること」だけが答えではない

不登校の子どもたちがその後どうなっているかについても、データがあります。

✅ 不登校経験者のその後

文部科学省の調査では、不登校を経験した子どもの多くが高校・大学・専門学校などに進学しています。不登校=将来が閉ざされる、ということにはなりません。通信制高校やフリースクールを経由して進路を切り開くケースも数多くあります。

また、文部科学省は現在「COCOLOプラン」という施策を推進しており、教育支援センターの拡充・ICT学習の整備・民間機関との連携強化など、学校以外の学びの場を積極的に整備しています。社会の方向性として「学校に戻すことだけを目指さない」という流れが明確になっています。

学校に戻ることだけが答えではない|COCOLOプランと社会の変化

札幌で使える選択肢

不登校の現状を知った上で、札幌で使える選択肢を整理します。

① 札幌市教育支援センター(公的・無料)

市内6か所。市立小中学校の不登校児童生徒が通所でき、出席扱いになります。費用無料で、学校とのつながりを保ちながら利用できます。

② 民間フリースクール(柔軟な対応)

お子さんの状態に合わせた学び方・通い方ができます。保護者だけの相談にも対応しているところが増えています。

③ 通信制高校・サポート校(中3以降)

中学の不登校経験があっても入学できる高校が多くあります。自分のペースで高校卒業資格を取得できます。

④ 自宅でのICT学習(出席扱いになる場合も)

スタディサプリなどを活用した自宅学習が、一定の条件を満たせば出席扱いになる制度があります。外に出るのが難しい段階での選択肢です。

よくある質問

不登校の原因で一番多いのは何ですか?

文部科学省の調査では、不登校の要因として「無気力・不安」が最も多く挙げられています。次いで「生活リズムの乱れ・あそび・非行」「いじめを除く友人関係をめぐる問題」が続きます。ただし、実際には複数の要因が重なっていることがほとんどです。

不登校になったら、どのくらいで回復しますか?

個人差が非常に大きく、一概には言えません。数週間で戻るケースもあれば、数年かかるケースもあります。大切なのは「早く戻す」ことよりも「お子さんのペースに合わせて、次の一歩を見つける」ことです。

不登校の子どもは高校に進学できますか?

できます。通信制高校やサポート校など、不登校経験があっても入学できる選択肢が多くあります。内申点を重視しない入試を採用している学校も増えており、進路の選択肢は以前より広がっています。

「甘やかし」が原因で不登校になるのですか?

そうではありません。文部科学省のデータでも「甘やかし」は不登校の要因として挙げられていません。むしろ、無理に登校させることや叱責することが逆効果になるケースが多く、専門家の間では「適切な休養と安心できる環境の確保」が推奨されています。

札幌市は不登校への支援が充実していますか?

市内6か所の教育支援センター、教育相談窓口、民間フリースクールへの補助金制度など、一定の支援体制が整っています。ただし、民間フリースクールの数はまだ多くなく、お子さんの状態に合う施設を見つけるには情報収集が必要です。

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まとめ:数字を知ることで、少し楽になれる

不登校は今や中学校でクラスに2〜3人いるほど身近なことです。12年連続で増え続けている背景には、社会全体の変化があります。お母さんの育て方でも、お子さんの意志の弱さでもありません。

北海道・札幌は全国的に見ても不登校の割合が高い地域ですが、だからこそ相談できる場所や選択肢も少しずつ増えています。大切なのは、一人で抱え込まずに、まず誰かに状況を話してみることです。

さっぽろライラック・フリースクールでも、保護者の方だけでのご相談をお受けしています。「今の状況を整理したい」という段階でも、ぜひご連絡ください。

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