安全基地を先に作る
通信制高校の合格を先に確保すると、「どこにも行けなかったらどうしよう」という不安が下がります。安全があるから、私立・公立へ冷静に挑戦できます。
学力の現在地を見る
道コンや学力テストABCは、点数で落ち込むためではなく、志望校との距離と次の勉強を決めるための資料です。
制度を使って戦う
私立高校の単願・一般入試、公立高校の当日点重視枠など、制度の意味を理解すると、不登校でも残せる選択肢が見えてきます。
Case Study
不登校から全日制高校へ 先輩たちの相談事例
不登校になった時期や状態は一人ひとり違います。それでも、早い段階で相談し、学校との連携、別室登校、模試、私立・公立の受験戦略を整理することで、全日制高校への挑戦を残せる場合があります。
Aさん
中1の2学期から不登校。早期相談から別室登校につなげ、公立トップ校へ進学。
- 中1・2学期不登校になる
- 約1か月後相談を開始
- 中2・4月別室登校へ
- 受験期公立・私立のトップ進学校を受験
- 進学先公立トップ校へ進学
Bさん
中2から五月雨登校。その後、完全不登校になった状態から、別室登校と受験戦略を整理。
- 中2・4月五月雨登校になる
- 中2・2学期完全に不登校状態へ
- 冬休み前相談を開始
- 中3別室登校へ
- 受験期公立・私立進学校を受験
- 進学先私立進学コースへ進学
Cさん
中1の2学期から不登校。不登校になった時点で相談し、別室登校・五月雨登校を経て進学校へ挑戦。
- 中1・2学期不登校になる
- 不登校直後相談を開始
- 中1・3学期別室登校へ
- 中2五月雨登校へ
- 受験期公立トップ校・私立特進コースを受験
- 進学先私立進学コースへ進学
※さっぽろライラックの先生への相談事例です。詳しい内容については、直接お声かけください。
※進学結果は一人ひとりの状況、学力、内申、体調、学校との連携、受験年度の制度や倍率によって異なります。合格を保証するものではありません。
Roadmap
まずは全体像 6月〜3月の受験ロードマップ
不登校の高校受験は、勉強だけでなく「相談先」「内申」「模試」「私立制度」「公立入試」を同時に整理する必要があります。大事なのは、時期ごとにやることを分けることです。
進学に前向きなフリースクール、学習塾、学校へ相談。夏休み前から動くほど、内申・提出物・テスト対応を相談しやすくなります。
5教科の強弱、志望校との距離、どの教科を伸ばすべきかを確認します。
総合A・総合B・総合Cは、中学校の進路指導や三者面談で重要な材料になります。受けられる範囲で結果を残し、受験戦略に使います。
通信制高校の相談・出願を進め、高校生になれる道を先に確保します。
挑戦校・現実校・安全校を分け、12月の三者面談で説明できる形にします。
1月単願、2月一般、3月公立入試を、体調と当日点の戦略込みで設計します。
Misunderstanding
不登校中3の高校受験 起きやすい4つの誤解
不登校の高校受験で一番危険なのは、情報不足のまま「もう無理」と決めてしまうことです。
誤解1:学校に行けていないから全日制は無理
登校状況だけで全てが決まるわけではありません。内申、当日点、出願条件、志望校の選抜方法、本人の体調を総合して判断します。
誤解2:通信制を受けたら全日制をあきらめることになる
通信制高校の合格を先に持つことで、全日制への挑戦権を残しやすくなります。通信制は逃げ道ではなく、安全基地にできます。
誤解3:家庭学習だけで何とかなる
学力の穴、生活リズム、内申、制度、親子関係が絡むため、家庭だけでは整理が難しいことがあります。早めの専門家相談は受験戦略です。
誤解4:今年も去年と同じ制度だろう
私立高校の制度、単願・専願の条件、公立高校の重視比率、倍率は変わります。最新情報の確認が必要です。
Safe Base
夏休み前から フリースクールと通信制高校で安全基地を作る
本当に強い受験戦略を作るなら、10月からではなく、夏休み前から動き始めるのが理想です。
進学に前向きなフリースクールを使う意味
フリースクールは「居場所」だけでなく、学校連携・学習記録・提出物・別室テスト・生活リズム回復の拠点になり得ます。早く相談するほど、成績や内申ランクにつながる評価材料を作れる可能性があります。
もちろん、最終的な評価は在籍中学校の判断によります。だからこそ、家庭だけで抱えず、中学校と連携できる支援先を早めに作ることが大切です。
確認すること
- 中学校と連携できるか
- 提出物や学習記録を整理できるか
- 別室テストや一部教科受験を相談できるか
- 道コン・学力テストABCを受ける準備ができるか
- 通信制高校の相談と並行できるか
Data
道コン・学力テストABC・過去問 落ち込む材料ではなく作戦表
不登校の受験生に必要なのは、気合いではなく現在地です。数字があると、志望校判断と学習計画が現実的になります。
| 資料 | 見るポイント | 使い方 |
|---|---|---|
| 道コン | SS・志望校判定・科目別失点 | 8月・10月・11月のどこかで現在地を確認。次の2週間で上げる教科を決める。 |
| 学力テストABC | 学校内での実力・三者面談の判断材料 | 秋の総合A・総合B・総合Cは、学校の進路指導で使われやすい。受けられる範囲で記録を残す。 |
| 過去問 | 本番形式で何点取れるか | 最初は時間無制限でもよい。慣れてきたら時間配分と解く順番を固定する。 |
Private High School
私立高校のチャレンジ戦略 パスポート制度・SRGきっぷ制度
札幌圏には、不登校経験がある受験生でも、内申だけで機械的に判断されにくい制度や相談ルートを持つ私立高校があります。
札幌新陽高校の新陽パスポート制度
パスポートセミナー、面談、課題提出、チャレンジテストなどを通して、本人の意欲を確認する制度です。年度によって内容や扱いが変わるため、今年度の公式情報を必ず確認してください。
札幌龍谷高校のSRGきっぷ制度
「龍谷でやりたいことがある」「入学後に頑張りたい」という意思を、面談などで確認する制度です。保護者説明会、必要書類、認定時期、単願入試での扱いを確認します。
さっぽろライラックで相談できること
さっぽろライラックには、これらのような意欲重視型制度の設計・開発に関わった人物が在籍しています。制度名だけで判断せず、どの子に向いているのか、いつ動くべきか、単願・専願の意味をどう理解すべきかまで整理できます。
Public High School
3月公立高校入試 当日点重視の15%枠をどう見るか
北海道の公立高校入試は、当日点だけでも内申だけでも決まりません。不登校で内申が不安な場合は、当日点をより重視する枠を確認することが重要です。
内申不安がある不登校受験生にとって特に見るべきなのは、学力点をより重視する15%枠です。ただし、これは「内申が低くても何とかなる魔法の枠」ではありません。高校ごとに重視比率や選抜順序が異なるため、最新の資料で確認します。
| 見るもの | 判断すること | 家庭の行動 |
|---|---|---|
| 内申ランク | どれくらい不利か | 担任に確認する |
| 道コンSS | 当日点の位置 | 8月・10月・11月で推移を見る |
| 15%枠 | 学力点重視が使いやすいか | 高校ごとの重視比率を確認する |
| 過去問 | 本番形式で何点取れるか | 科目別に失点原因を分ける |
Study Design
不登校受験生の学習再開 曜日固定ではなく個別設計で考える
最初から1日5時間を目指す必要はありません。大切なのは、本人の状態と得点戦略に合わせて、無理なく再開することです。
おすすめしないこと
- 曜日ごとに教科を固定して、本人の状態を無視する
- 全教科を均等にやろうとする
- 新しい教材を増やし続ける
- 点数が伸びにくい教科に時間を使いすぎる
- 親が毎日細かく管理しすぎる
実際に大切なのは「伸ばす教科を決めること」
不登校の受験生には、伸ばしやすい教科と、短期間では伸びにくい教科があります。社会・理科の暗記単元、英語の単語・基本文法、数学の計算・方程式・関数の基本は、比較的点数に変えやすい領域です。
一方で、国語の読解力全体、英語長文の処理速度、数学の応用図形などは、短期間で一気に伸ばすのが難しい場合があります。だからこそ、模試や過去問を見て「何を捨て、何を取りに行くか」を決めます。
※曜日別メニューを作る場合も、あくまで例です。実際の学習計画は、体調・空白期間・志望校・模試結果を見て個別に設計します。
Parent Support
保護者の役割 追い込むことではなく情報整理と環境づくり
不登校受験で家庭が受験会場のようになると、本人はさらに動きにくくなります。家庭は回復できる場所にします。
| 言いたくなる言葉 | 置き換え例 |
|---|---|
| いつ勉強するの? | 今日は10分だけなら何ができそう? |
| 本当に受かるの? | 次の2週間で上げる教科を決めよう |
| 学校行きなさい | 今日は勉強か提出物だけ進めよう |
| もう下げなさい | 挑戦校と現実校を分けて考えよう |
| だらしない | 本番の2週間前から少しずつ合わせよう |
FAQ
よくある質問
不登校でも全日制高校を受験できますか?
受験できる可能性はあります。ただし、内申ランク、当日点、出願条件、志望校の選抜方法を確認する必要があります。早めに学校や専門家へ相談してください。
通信制高校を受けると、全日制高校はあきらめることになりますか?
必ずしもそうではありません。通信制高校の合格を先に確保することで、安心して私立・公立に挑戦できる場合があります。
道コンと学力テストABCは両方必要ですか?
役割が違います。道コンは広い母集団での現在地確認に使いやすく、学力テストABCは中学校の進路指導や三者面談の材料になりやすいです。
1月入試と2月入試は何が違いますか?
1月入試は主に専願・単願入試で、合格した場合はその高校に入学する前提になることが多いです。2月入試は一般・併願として考えることが多く、公立受験を残す場合は違いを必ず確認します。
保護者だけでも相談できますか?
はい。本人がまだ動けない段階でも、保護者だけで進路・内申・受験戦略を整理することができます。
Next Step
不登校の高校受験は 早く整理した家庭ほど選択肢が残ります
全日制に挑戦するのか、私立制度を使うのか、通信制高校で安全を確保するのか。家庭だけで抱えず、まずは現在地を一緒に整理しましょう。
